代々木公園でのライブが終わった後、
そのままELDNACSキャラバンに乗り込み、長野は松本へ!
週末ということで中央道の交通量は多かったけど、
渋滞に巻き込まれることもなく、気がついたら長野入り。
松本は諏訪湖から30〜40分くらいなんだとか。
いつも諏訪湖から南下して南信州方面へ行っていたので、
北上するのは初めて。
到着した松本の空気、おいしい。
すーっと深呼吸。
寒いけど空気がきれいなせいか気持ちがよい。
街の夜景と、星空。
上も下もきらきらしている。
あったかい布団でぐっすり寝させてもらい、
翌日7時ぐらいに起床。
びびるぐらい疲れがとれている。
実は代々木公園ライブの前日まで風邪をこじらせていた。
微熱もあったし、くらくら目眩がしたし。
額に冷えピタ、眼鏡、マスクという形で「月光仮面」のようになっていた。
それが代々木公園当日ちょいと復活。
そしてライブ後さらに復活。
そしてそして朝起きて全復活。
これは確実にいいパワーをもらっているな、と思った。
鏡で自分の顔を見ると、元気になっているのが分かる。
11/20土曜日、快晴。
山が真っ赤でした。
朝からとってもおいしい朝ごはんを頂く。
特に大根と人参の煮物が超!おいしかった!
大根、やわらかーーい。
スルスルと、何個でもいける。
ついつい食べ過ぎてしまいました。
ゆっくり準備して、本日の会場、
「松本教会」へ向かう。
道すがら、北アルプスが見える。
古い家々が軒を連ねる。
松本って素敵な街なんだなあ!
そして松本と言えば「白線流し」というドラマ。
当時中学生だった私は「こんな高校生になりた〜〜い」とドキドキしながら見ておった。
つい1年前ぐらいに、
歌詞を書くのに行き詰まり、
「甘ずっぱい想い出を思い出さなければ!」と
白線流しを借りてきて見たりしていた。笑
そんなわけで土手や、神社、学校。
見覚えのある風景がちらちら見えて、
胸は高鳴るいっぽう!
そして松本教会に到着!
おごそかで気品あふれる建物。
ここで今日歌わせてもらうんだ。
一気に気持ちが緊張してくる。
会場では準備が始まり、
キャンドルもどんどん車から出てくる。
こんなに積んでいたのかってぐらい出てくる。
わたしもセッティングをはじめる。
今回はすべて自分でサウンドチェックをやる。
何度も何度も客席で録音しながらチェックし、
音を作って行く。
不慣れながらもとても楽しい作業だった。
会場にはチャーチオルガンがあった。
今日はジョバンニをオルガンでやろうと決める。
実はこっそりオルガンバージョンを練習してきたんだ。
サウンドチェックが終わり、会場の準備も一段落したところで
お茶を頂く。
教会の方々はとても優しい方々ばかり。
おいしいお菓子にお茶、ありがとうございます。
その後キャンドルに続々火が灯る。
準備段階も見てきたので、
ぜんぶのキャンドルに火が灯って電気が消された瞬間泣きそうになってしまった。
そして、開場。
大人から子どもまで、すごくたくさんの年齢層の方がいらっしゃる。
祭壇のとなりで映像上映がはじまり、
ずっと魅入ってしまった。
JUNEさんが辿ってきた軌跡を知る。
9.11にはじまり、アメリカ、アフガニスタン、中国、
広島、長崎、新潟、六ヶ所村…
とりわけ中国では胸が痛んだ。
日本人が足を踏み入れていない資料館でキャンドルを灯すJUNEさん。
その先には悲惨な写真の数々。
731、と見えたので
731部隊が居た地域だろうか。
闇の歴史として教科書にはのっていない。
数年前にひととおり調べたことがあるが、
日本人は中国人にとてもひどいことをした。
画面のテロップで「ひどいことをした日本人。ひどいことをされた中国人。」と出る。
その瞬間涙がこぼれ落ちた。
「ごめんなさい」と言ってもはじまらない。
しかし心の中にはごめんなさいという文字がいくつも浮かび上がる。
ひたすら涙が出た。
ライブ前なのに。
涙がとまらないので、教会を一旦出た。
外は陽が落ちてまっくらだ。
昼間あったかかった反動だろうか。寒くなっている。
松本城のとなりにまんまるの月が浮かぶ。
白い息を吐きながら空を見上げる。
月の灯りがゆっくりと私を包んでくれる。
どこかで誰かが「大丈夫」と言ってくれている気がした。
なんだかわからないが、今日は月がきれいだから大丈夫、という感じになってきた。
ひとりの人間としてまだまだ小さいが、
吸収したことを今すぐ消化できるほど器用じゃないが、
ここで感じたことをそのまま表現するだけだと思った。
緊張がほぐれてゆく。
そしてJUNEさんのトークが終わったあと、私のライブ。
オルガンでのジョバンニにはじまり、
ゆっくりとしずかにていねいに歌った。
歌い終わったあと、
泣きながら話しかけてきてくれた女性がいた。
小学校ぐらいの女の子がCDを買ってくれて、
サインをしてあげたら「やったー!」と飛び上がってよろこんでくれた。
若い方、年配の方、
さまざまな方にお声をかけて頂き、
とてもとても嬉しかった。
様々な出会いがあって、
Candle JUNEさんとELDNACSのスタッフのみなさんと
3日間ご一緒させてもらって
ほんとうにいろいろ学ばせてもらった。
JUNEさんの作り出す世界、
話すこと、
スタッフさんたちの動き方、
まさにプロフェッショナルな世界。
目の当たりにして
いつもいつも
自分は小さいなーーと思ってしまう。
まだまだ、だと思ってしまう。
しかしだからこそ大きい力が生まれるのだ。
実際2009年のSONG OF THE EARTH以降、びっくりするぐらい成長した。
それだけたくさんのものをもらい、
そして今回もたくさんもらった。
東京に帰ってきていつもよりピアノを弾く時間が長くなった。
いままでよりもっと大きな夢を見るようになった。
負の言葉に惑わされなくなった。
ただただ、ひとつひとつのステージで、
真剣に、いいものを発していきたい。
目の前にいる人たちの心に何かあったかいものを残したい。
それだけなんだと思った。
ここには書ききれないことがもう、たくさんある、
本にしたら一冊分くらいできちゃうような旅でした。
JUNEさん、ELDNACSの湊さん、マツさん、ノリさん
3日間ほんとうにありがとうございました!