世の中には、奇々怪々な場所というものがいくつかある。
そんなディープなスポットをちょっとずつ紹介していこうと思う。
【第2回】
火吹き老女と蛇食い女
昨日、何人かを無理矢理お誘いし、
新宿花園神社の「酉の市」へ行ってきた。
酉の市とは関東地方で11月頃行われる年中行事。
多くの人の目当ては商売繁盛の熊手。
古くは徳川時代からあるのだとか。
しかし私は無類の志士好き。
だもんで基本的にはアンチ徳川なのですが…。
今回の目的は、
徳川文化でもなく熊手を買うでもなく、
「見世物小屋」!!!
ず〜っと行ってみたかったの!
そんなわけで、日本ディープスポット巡り第2回は見世物小屋とします。
午後21時近く、花園神社着。
花園神社の酉の市は2日間ずつ2回あって、
前半が11月上旬の一の酉、
後半は11月下旬の二の酉。
今回は二の酉の2日目ということで、事実上最終日。
そんなんで人がごった返していた。
なんつ〜か、
ザ・新宿って感じ。
アッチ系の人もいれば、
ソッチ系の人もいて、
キラーカーンまでいた。
見世物小屋は正面の鳥居近くにあり、
ででーんと「異界へようこそ!!」という看板が。
入り口では呼び込みの女性。
そして何故か小型犬が檻の中に入れられている。
「今日はありがたいことに大入りなので、犬を使った芸はしません!」という説明をする呼び込みの人。
なんで置いているんだろう…笑
さらに蛇が入ったガラスケースも置いている。
「今年は蛇が足りなかったからあたくしが高尾山で冬眠中の蛇を捕まえてきたんですよ〜」
とな。
それって大丈夫なんだろうか…。
イロイロとね。笑
とまあ疑問点はたくさんあったけど、ひとまず入ってみんべ!と中へ。
会場は立ち見。
6演目ぐらいをエンドレスにくりかえす。
だんだん客が出口方向に流れて、最終的には出口で料金を払うというシステム。
まず、
透明なガラス板を超能力を持った蛇が通り抜ける、というもの。
なんとステージにギャルが。
本公演で3ステージ目という「アマゾネスぴょんこちゃん」という新人芸人さんらしい。
客席から「ぴょんこちゃんーー!!」「かわいいーー!」という野太い声が。
お江戸ですか、ここは。
2、
双頭の子牛のミイラ、これを見せるというもの。
「これぞ見世物小屋ですね!」というナレーション。
はっきし言って、よく見えなかった。
それぐらいずざざざざ!とすごいスピードで裏方にしまわれてしまう。
なんだったんだろう。
3、
大きな箱から大蛇があらわれる、というもの。
一発目、現れたのは大蛇ではなく蛇のぬいぐるみを持った「おみね太夫」。
このおみね太夫、見世物小屋の最年長らしくものすごい。
なにが凄いって、妖気を放ちまくっている。
「猫も長生きすると化け猫になるんだよ」
という昔話を思い出してしまう。
そしてニ発目で、ついに大蛇登場。
どでかいが何故か愛らしい顔つき。
近くにいた女性の観客が、「かわいい〜」と歓声を上げていた。
4、
蛇食い女、小雪太夫。
おそらくまだ若い、22〜3歳の小雪太夫が蛇を食う。というもの。
すでに死んだ蛇(おそらく何回か使いまわしているであろう)をなまめかしく口の中に入れ、勢いよくかみちぎる。笑
そしてゴム製のニセ蛇を観客に投げつける、というパフォーマンス。
白塗りだったのでなんともいえないが、おそらくかなりの美人さんなので、
そんな美人があんなことを?!というのが良いのかもしれない。
というのが率直な感想。
5、
ぴょんこちゃんが火を食べる。というもの。
ろうそくに火をともし、火を口の中に入れてはさらにろうそくを追加していく。
最終的には10本ほどのろうそくを口の中に入れて、
クライマックスでは5秒ほど入れたままにし、火を消していた。
あぶないことするな〜、もう〜!
6、
トリはおみね太夫の火吹きショー。
ろうそくのろうを口の中いっぱいに溜め込んで、
火に勢いよく吹きかけ、ヨガフレイムを放つ。というもの。
やっぱり、おみねさん。すごかった。
バケバケバアァァーーーー!!でした。
総合して、
とってもおもしろかったです。見世物小屋。
いろいろなことを掘り下げてしまうと、逆におもしろくないかもなので、
これはこれでよし!という感じで見たら良いと思います。
イチエンターテイメントとして考えたら、アリです。
さらに昭和な感じが好きな人はなお良いと思います。
ぜひみなさん、いかがでしょうか?
異界へ。
見世物小屋(大寅興行社)
全国各地のお祭りで興行中!!